この記事は、ヨガインストラクターとして働くにあたり、業務契約や職探しでよくおこなわれるオーディションについて説明した記事です。
かやんぬ
- ヨガインストラクターのオーディションとはどんなものかがわかる
- オーディションで合否を分けるポイントがわかる
- オーディションまでにやっておくべきことがわかる
もくじ
ヨガインストラクターのオーディションとは?
「オーディション」と聞くと、モデルさんや芸能人のような、ちょっと縁遠いもののように聞こえますよね。
オーディションとは、ヨガインストラクターとして働きたい人が受ける採用試験のことです。いわゆる一般企業における就職面接と同じです。
ヨガインストラクターの働き方には、正社員やアルバイトで働く働き方のほか、フリーランスでレッスンのみを担当する働き方があります。

オーディションは主に、フリーランスや業務委託という形でクラスを担当する場合におこなわれます。
内容は、志望動機などを聞く面接と、1人10分程の模擬クラスで指導スキルを披露するものです。
オーディションは、しっかりと対策をしないと高確率で不合格です。
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ヨガインストラクターのオーディションまでの流れ
オーディションを受けるにはまず何をしたらいいの?応募の仕方は電話?メール?当日は何を持っていったらいいの?
初めてオーディションを受ける方は不安や疑問がいっぱいですよね。
さっそく応募からオーディションまでの流れを確認していきましょう。
オーディションまでの流れ1:採用条件、応募資格をチェック
オーディションに申し込む時には、しっかりと応募資格や条件などを確認し、納得したうえで応募しましょう。
特に副業でされる方や、子育て中のヨガインストラクターさんなど時間の制約がある方は、勤務時間を見ておきましょう。
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働きたい時間やヨガのスタイル、指導年数が自分に当てはまっているか、確認しておきましょう。

オーディションまでの流れ2:オーディション、採用に応募
採用条件・応募資格を満たしていることを確認したら応募しましょう。
スタジオによって異なりますが、Webまたは電話にて応募を受け付けているスタジオがほとんどです。
電話の場合は電話対応のマナーも見られます。正しい敬語と聞き取りやすい声で対応ができると好印象です。
電話をかける時間帯にも気を付けたいですね。スタジオのスケジュールを確認して、クラスが落ち着いていそうな時間帯に電話をかけるようにしましょう。
オーディションまでの流れ3:オーディション当日
いよいよオーディション当日です。忘れ物はないですか?
もう一度募集要項を見て、持ち物の確認をしておきましょう。
募集要項に記載がなかったとしても、履歴書または経歴書は念のため持参しておきましょう。
選考に関する連絡事項が伝えられる場合もありますので、メモと筆記用具も持っていると安心です。
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オーディションの詳しい内容は後述しますね。
オーディション後はその日のうちに、社会人のマナーとしてお礼のメールや電話を入れることも忘れずにしましょう。
オーディションまでの流れ4:結果待ち、合格なら契約
無事オーディションが終わって一安心。お疲れさまでした!
審査結果は当日に発表されることもあれば、複数人で受けた場合には後日合格者のみに通知される場合もあり、スタジオによって対応は様々です。
合格した場合はその場で契約を結ぶこととなります。採用されてから研修やオリエンテーションを行うスタジオもあるため、きちんと確認しておきましょう。
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ヨガインストラクターのオーディション:当日の内容
オーディションまでの全体の流れはわかったけど、肝心のオーディション当日の流れも気になりますよね。
- 面接:志望動機や経歴を聞くもの
- 模擬クラス(実技試験):指導のスキルを見るもの
特に指導スキルを見られる模擬クラスは緊張するものですが、緊張して自分らしいクラスを披露できないのはもったいない!
リラックスして本番を迎えるために、当日のオーディション内容を確認していきましょう。
オーディション当日1:履歴書や経歴書を持参
当日はオーディションと並行して面接を実施します。
履歴書や経歴書は忘れずに持参しましょう。事前にスタジオに送っておく場合もあるので、募集要項をきちんと確認しておきましょう。
記述の内容は、これまでにヨガ指導の経験があればもちろん記載します。
そのほかヨガインストラクターへの意気込みなどの自己PRもわかりやすく記載しておくと好印象を持ってもらえますので、指導の経験がなくてもがっかりせず、自己PRにより力を入れて記載しましょう。
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オーディション当日2:面接
- ヨガインストラクターになろうと思った理由
- ヨガのどんなところが好きですか?
- ヨガを通して何を伝えたいですか?
- ヨガレッスンで意識していること・大切にしていることは?
- あなたにとってヨガとは何ですか?
ヨガに興味を持ったきっかけや、どうしてインストラクターになりたいと思ったのか、といった志望動機を聞かれることが多いです。
自信をもって、わかりやすく伝えられるように練習をしておきましょう。
自己PRではご自身の人柄を伝えることはもちろん、指導スキル以外に身につけた資格や趣味特技があればなお好印象です。
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もちろんそうした資格がなくとも、普段の生活からアピールできることはたくさんあるので、自身の生活を振り返って用意しておきましょう。
オーディション当日3:オーディション(実技試験)
- 安全で効果的な指導ができているか
- クラスの雰囲気にあった話し方がでてきているか
- ヨガインストラクターとして堂々とした立ち居振る舞いができているか
- 「この先生から学びたい」と思わせるような魅力があるか
- 生徒が間違っている時に気づいて修正できるか
実技試験では、ヨガに対する正しい知識と意欲があることはもちろん、生徒さんにわかりやすく指導するためのスキルが十分にあるかどうかを見られます。
適切なインストラクションができているか、アジャストは安全にできているか、声はいつでも聞き取りやすく、自身のアライメントは整っているかなど、多角的に審査されます。
ヨガインストラクターのオーディション形式
オーディションでは、応募者を数人集めて行う集団オーディションと、応募者一人ずつ行う個別オーディションがあります。
どちらも生徒役は2~5名で設定し、生徒役に対してインストラクションやアジャストを行い、指導スキルを審査します。
どちらのスタイルでオーディションをおこなうかはスタジオによって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
オーディション形式1:集団で行う
- 模擬クラスの生徒役:同じタイミングでオーディションを受けるほかの応募者
- 1人5〜10分程の模擬クラス
また、必然的に自分も生徒役をすることになりますが、受講態度やアライメントを見られているので、自分の番が終わったからと気を抜かずにクラスに臨みましょう。
オーディション形式2:個別に行う
- 模擬クラスの生徒役:審査員、または審査員とは別のスタジオスタッフさん
- 15分~20分程の模擬クラス
アジャストをする場合は審査員またはスタッフさんに触れることになるので、より細かいところまで気を配れるかがポイントです。
また、個別なので模擬クラスの延長を要求されることもあります。
突然の状況でも自分らしいレッスンができるように、しっかりレッスンを組み立てておきましょう。
ヨガインストラクターのオーディション対策
気になるスタジオに応募した!だいたいの流れは把握したけど、実際にオーディション対策はどうしたらいいの?と思っているところですよね。
一言で言うと、オーディション対策は練習あるのみです!
もちろんやみくもに練習していても上達は遅いので、効率的かつ確実にスキルアップして本番に挑みたいですよね。
以下の対策をチェックして、練習を重ねましょう!
オーディション対策1:憧れ、尊敬する先生のクラスを見て研究
まず、資格取得時にお世話になった先生や、「こうなりたい!」と憧れる先生のヨガクラスに参加して研究しましょう。
人気のヨガインストラクターさんには必ず人気の理由があります。
話し方がわかりやすい、声がいい、ポーズの組み方(シークエンス)がいい、など様々な人気の秘訣を学んで積極的に真似しましょう。
ただし、キャラの違いや雰囲気の違いなど、真似してもしっくりこないこともあります。そういったものは潔く手放して、自分の武器になりそうな良い点を残していきましょう。
そうすることで、憧れの先生のクラスの真似をしつつも、自分らしさを作っていくことができます。
オーディション対策2:自分のレッスンを録画
オーディションではほぼ100%、模擬クラスを実施します。
そのため「ヨガインストラクターとしての自分」を客観的に見る視点が必用です。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、自分のレッスンを録画して何度も何度も見返しましょう。
- 声はしっかり出ていて聞き取りやすいか
- 場面にあわせた声の使い方ができているか
- ダウンドッグなど下を向いたポーズの時でも聞き取りやすいか
- お手本として正しい姿勢を最初から最後まで維持できているか
自分では気づけないことに気付けるかもしれません。
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オーディション対策3:志望動機を明確に
面接で、必ずと言っていいほど質問されるのが志望動機。
「ヨガインストラクターになりたい!」という情熱を、ただ持っているだけでは合格できません。
どうしてヨガインストラクターになりたいのか、どうしてこのスタジオを選んだのか、という熱い想いを手短に、わかりやすく的確に伝えられるかが重要です。
なるべく1分以内で答えられるように練習しましょう。
もちろん話すときは、ヨガインストラクターらしく、聞き取りやすくてはっきりした声で話しましょう。
ヨガインストラクターのオーディション:チェックポイント10
オーディションの対策をしていると、審査員はオーディションでどんなところを見ているんだろう?と気になりますよね。
オーディションでは、ヨガの指導スキルはもちろん、その人の人柄、生徒への気の配り方、健康的な見た目など、総合的に評価します。
以下に10個の具体的なチェックポイントを用意しましたので、ご自身のセルフチェックに役立ててください。
オーディションのポイント1:見た目は健康的か
モデルのような見た目である必要はありませんが、指導するインストラクターが健康的で、正しい筋肉や関節のつきかたをしていることは必須です。
見た目が健康的でないインストラクターに教えてもらっても、説得力は感じませんよね。
肥満気味でも、がりがりに痩せていても、健康的とは言えません。
生徒から憧れられる存在であるために、健康的な見た目を意識して体形管理をおこないましょう。
オーディションのポイント2:声がしっかり出ているか
生徒さんはインストラクターの声を聞きながら体を動かすので、しっかりとした聞き取りやすい声はヨガインストラクターの必須条件です。
声が大きすぎても小さすぎてもヨガクラスの指導には不向きです。
クラスに応じて、リラックスクラスの時には落ち着いた優しい声を、アクティブクラスの時には活気のある元気な声を使い分けられるという点も重視されます。
ボイスレコーダーを利用して、自分の声を確認してみるのもいいでしょう。
オーディションのポイント3:インストラクションが的確か
インストラクションのポイントは「わかりやすいこと」が最も大切です。
- 身体の部位などの専門用語を使わない(ASIS、腸骨、腹横筋など)
- ポーズの名前は紹介しつつも、名前だけでポーズに導こうとしない
- 呼吸と連動して身体を動かせるように導く
自分がわかりやすいと感じるヨガインストラクターのインストラクションで勉強するほか、家族や友達に協力してもらってインストラクションの練習をしましょう。
客観的なフィードバックをもらえると上達が一気に早まります。
オーディションのポイント4:安全な指導ができるか
「安全な指導ができますか?」と聞くと、多くのヨガインストラクターさんは「できる!」と思うかもしれません。
ですが、資格取得の時には「ヨガインストラクターを目指している同期」を生徒役にして練習していたはずです。その人達はポーズの名前もわかっているし、ヨガを練習していて既に身体が柔らかい人も多いです。
ヨガが全く初めてという方や、ヨガ初心者の方々は、新人ヨガインストラクターさんが想像している以上に身体が固く運動不足なこともよくあります。
これまで練習してきたインストラクションでは通じないこと、身体を傷めさせてしまうこともあります。
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ほかにも、季節に応じた空調調節や水分補給のタイミングなど、ヨガインストラクターがクラス中に意識すべき点はたくさんあります。
長時間のオーディションの場合はこういった細かい配慮ができているかも審査のポイントとなりますので意識しておきましょう。
オーディションのポイント5:初心者にも対応できるか
すべての生徒さん対して、柔軟に対応できているか、困っている初心者に気付けるか、という点も重要です。
初心者は自分で気が付かないまま無理な姿勢をとってしまうことも多くあります。
全体的にわかりやすいインストラクションをしつつ、必要に応じて個々に適切なアジャストができるように、広い視野と心の余裕を持ちましょう。
また、初心者が気軽に質問や雑談ができ、居心地の良い空間を作れるコミュニケーション力があると好印象です。
オーディションのポイント6:明るく人気がでそうな人柄か
オーディションでは、ヨガの知識や技術はもちろんですが、同等、もしくはそれ以上にその人の人柄が重視されます。
人気のヨガインストラクターはレッスン中はもちろん、普段の生活から明るくイキイキと過ごしていそうなイメージがありませんか?
ヨガインストラクターは、「ヨガを通して健康で元気になる」を体現しているお手本です。
普段の生活から見直して、意識的に元気で明るい人柄をアピールしましょう。
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オーディションのポイント7:ヨガを真剣に学んでいるか
ヨガに誠実に向き合っているか、もとても大事です。
スポーツクラブよりも、ヨガスタジオ、特に常温のヨガスタジオではヨガ哲学を大事にしているところも多いです。
ヨガの魅力を十分に生徒さんに伝えられるほどの知識を持っているか、という点も合否を判断するポイントです。
ヨガは非常に奥が深く、一生をかけて追及している人もいるほどです。
生徒さんを健康に導きつつ、自身も常にヨガを学び続け、スキルや健康に対して向上心を持っていることもヨガインストラクターには必要な要素です。
オーディションのポイント8:生徒さんに親身になれるか
生徒さん一人ひとりの不調や悩みに気づき、親身に答えられるかという点も重要です。
自分のクラスに集中しすぎて、生徒さんを置いてけぼりにしてしまうようでは、スタジオ側も雇いたくないですよね。
生徒さんとの信頼関係が築けるというのはヨガインストラクターとしてとても重要なことです。
変に気を使って生徒さんのご機嫌をとるのと、本当に生徒さんのためを考えて行動するのとは大きく違います。
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オーディションのポイント9:自分で集客できるか
以前、ヨガスタジオオーナーの友達に「今雇いたいヨガインストラクターさんってどんな人?」と聞いたことがあります。
その際、彼女は「自分で集客しようと頑張ってくれるヨガインストラクターさん」と言っていました。
特にヨガインストラクターとしての経験が浅いうちは、自分で集客することを常に意識しましょう。
集客できるヨガインストラクターであれば、経験が少なくてもオーディションに受かることができます。
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オーディションのポイント10:雇うメリットがあるか
- これまでの先生とは一味違うクラスができる
- すでに生徒さんがついているヨガインストラクター
- スタジオの集客方法を一緒に考えてくれる
以上のように雇う側にとってメリットがあると、オーディションに合格する確率がぐっと上がります。
そうした強みがある場合は遠慮せずにアピールしましょう。
「自分にはそんなメリットないな…」と思ってもがっかりする必要はありません。
他の人と差別化できるポイントを探して、自分にしかない個性を磨きましょう。
ヨガインストラクターのオーディション:よくある質問
ここまでオーディションの流れや対策方法、チェックポイントを述べてきました。
ここからはオーディションに関してよくいただく質問を5つ、掘り下げてお答えしていきます。
当てはまる項目があれば要チェック! 不安はひとつでも減らして、万全の準備で本番を迎えましょう!
オーディションに関する質問1:未経験でも大丈夫ですか?
指導歴がなくとも大丈夫ですが、ここまで述べたようにオーディションでは模擬クラスをおこなうことが多いので、指導するためのスキルや知識は必要です。
十分な勉強と練習を重ねてから挑むようにしましょう。
また、採用後の研修制度が整ったスタジオもあるので、スキルに不安がある、もっとスキルアップを目指したい場合は、研修制度があるかどうかをスタジオを選ぶ基準の一つとして考えるのもひとつの手です。

オーディションに関する質問2:情報はどうやって調べるの?
主に志望するスタジオのウェブサイトで調べましょう。
記載がなく、不安な時は遠慮なく電話やメールなどでスタジオに問い合わせして構いません。
採用情報が提示されていなくても、問い合わせることでオーディションの機会をもらえることもあります。
また、「公募していないのに連絡くれるとは、やる気があるな」と好印象を持ってもらえることもあります。
問い合わせする際は電話対応のマナーやメール返信の速さも印象を左右するので気をつけましょう。
どうしてもメール返信できない・折り返しの電話が受け取れない時間帯があるときは、事前に連絡が取れない時間を知らせておくとスムーズなやりとりができます。
オーディションに関する質問3:音楽は用意すべき?
募集要項等に明確な指定がない場合はスタジオに確認しましょう。
1曲だけなのか、編集して組み合わせた音楽も可能か、音楽プレーヤーは何にすべきかの確認も事前にしておくと当日に焦らなくて済みます。
音楽を選ぶ際には、みんなが使っている曲、人気の曲よりも、他のオーディション受講者と差別化できる曲、クラスにあわせて自分の魅力を最大限に引き出せる曲を選びましょう。
オーディションに関する質問4:どんなウェアで行く?
特に指定はありませんが、健康的な体のラインがしっかりと見えるウェアがおすすめです。
ゆったりとしたヨガウェアは締め付けもなく動きやすいのですが、オーディションには不向きです。
またゆったりしたウェアだとポージングが見えにくいということもあり、見方によっては下手に見えてしまう場合もあります。
健康的な体をきちんと見せられるように、トップスは袖のないタンクトップかキャミソールタイプ。ボトムはレギンスタイプを推奨します。
オーディションに関する質問5:アジャストはするべき?
アジャストするか否かはスタジオによって異なります。
生徒さんに直接触れないことを推奨しているスタジオもあるので、実際にアジャストするか否かは、事前にスタジオの方針を確認しておくことをおすすめします。
アジャストをしない場合は、声によるインストラクションや生徒さんへの気配りがより重要視されますので、念入りに練習を重ねておくようにしましょう。
ヨガインストラクターのオーディションまとめ
オーディションでは、テクニックや経歴よりも人柄や態度を重視するスタジオが多いです。
ヨガの指導経験や知識がないけどヨガインストラクターを目指したいという方は、研修制度がしっかりしたスタジオに応募するのも一つの方法なので、未経験だから…知識がないから…という理由であきらめてしまうのではなく、ポジティブな気持ちで挑戦してみましょう。
きっとあなたのヨガに対する熱意と人柄に、たくさんのファンがついてきてくれます。
